当初、外壁塗装のみで、
モニエル瓦屋根の塗替えは予定されていませんでしたが、足場を架設後の調査により屋根は汚れとともに着色剤のスラリー層が露出していることが判明しました。新築時にはこのスラリー層の上にクリアー塗膜が載っていましたが、築15年を経年することにより剥がれてしまい、赤い着色剤(スラリー)が流出したものです。
施主様に屋根の現状確認を頂き、
モニエル瓦の塗替えをご検討頂きましたが、今回はマイルドシリコン(大同塗料)を選択して頂きました。この塗料は2液型のシリコンアクリル樹脂塗料ですが、特徴はプライマーなどの下塗りは必要なく、標準仕様では仕上材の2回塗りで仕上がることに有ります。
但し、既存のスラリー層を可能な限り除去することが前提で、今回はトルネードタイプのノズルで時間を掛けて高圧洗浄し、落ちにくい箇所は金属フラシ掛けを併用の後2回目の高圧洗浄を行いました。洗浄後は軍手で擦っても着色剤が付かない状況を確認して塗装作業に取り掛かります。
モニエル瓦は7箇所のひび割れや欠損が見られましたが、現在、メーカー3社とも生産を取りやめているため瓦の入手は困難で、シリコンシール処理で補修を行いました。
メーカーの標準仕様では素地の痛み具合により3~4回塗りが必要と有りますが、今回は比較的吸い込みは少なく2回塗りで仕上がり光沢も出ました。
施工するに当たっては高圧洗浄時の養生対策が必要で、今回は屋根の軒先から高さ1.5m程度までメッシュ養生して隣家への飛散を防ぎました。隣家に車があったり洗濯物干しがしてある場合には特に注意が必要です。また、多量の着色剤の流出が有りますので、破風板や樋の洗浄が必要になる場合が有ります。

施工前

高圧洗浄

1回目高圧洗浄完了

1回目の洗浄後の状況

1回目の洗浄後の状況

金属ブラシ掛け

スラリーの除去確認

2回目高圧洗浄完了
モニエル瓦の補修 変成シリコン

下塗り 瓦下端の刷毛塗り

下塗り

下塗り完了後 下端の上塗り

上塗り

上塗り

上塗り完了

上塗り完了
【関連サイト】
住宅塗替えドットコム 仙台
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ネットよりお申し込みを頂いたお客様の屋根は
モニエル瓦の平型タイプでした。
モニエル瓦には山型と平型の2タイプがありますが、今回はエースペイントの「サン瓦」の下塗り・中塗り材を使用し、仕上げは日本ペイントのファインシリコンフレッシュ(弱溶剤系2液型アクリルシリコン樹脂塗料)をご提案させて頂きました。
仕上げ材には水性の1液型シリコン樹脂塗料も有りますが、積雪の殆ど無い首都圏や西日本と異なり、雪害などの可能性を考慮すると弱溶剤系2液型アクリルシリコン樹脂塗料の方が密着性に優れており安心感が有ります。
最も大事な工程は基材に載っている劣化したカラースラリー層を除去することに有り、高圧洗浄機で時間を掛けながら丁寧に作業を進めます。もし、脆弱なスラリー層が残ってそのまま
塗装した場合、専用シーラーを塗っても密着不良を起こして剥がれの原因になりかねません。
今回の仕様の場合、密着性の良い「エクセルシーラー」を2回ローラーで塗布し、水性カチオン系の「エクセルガード」を塗布してから仕上げ材の塗布に掛かります。この厚膜型の「エクセルガード」は仕上げ塗膜を通過した水分を遮断し、カラースラリー層を溶かして剥離することを防止する為の中塗り材です。合計5回塗りの手間の掛かる作業ですが、塗膜剥離が問題となりやすい
モニエル瓦の塗替えには重要な工程です。
また、仕上げ材の弱溶剤系2液型アクリルシリコン樹脂塗料は光沢が有り、中塗り材との密着も良好で耐久性も向上します。今回は早めの梅雨入りとなりましたが、高圧洗浄の後1日の乾燥期間を置いてから下塗り材を塗布し、その後仕上げ作業に入りましたので工程上の問題は発生しませんでした。

施工前

施工前

高圧洗浄で丁寧に表面のスリラー層を除去する。

高圧洗浄完了

高圧洗浄完了

専用シーラーを塗布 1回め

専用シーラーを塗布 2回め

エクセルガードを塗布

エクセルガード塗布完了

弱溶剤系アクリルシリコン樹脂塗料塗布 1回め

弱溶剤系アクリルシリコン樹脂塗料塗布 2回め

弱溶剤系アクリルシリコン樹脂塗料塗布 2回め

弱溶剤系アクリルシリコン樹脂塗料塗布 完了

施工完了

施工完了
関連サイト「住宅塗替え塗装ドットコム」
【地元仙台の気候風土・諸事情に適合し、経験豊富で多くの施工実績を持った職人がどんな塗り替えにも対応いたします】
今回はモニエル瓦(乾式洋瓦)屋根の塗装ですが、これはセメント瓦の1種で種類の違いがあります。見分け方としてよく言われるのが、瓦の切れ口がガタガタの瓦を「モニエル瓦」と呼ばれています。メーカー別では他に永大やクボタやスカンジアといったメーカーが有りますが、「モニエル」というメーカーが多くを占めている様です。
現在は生産中止となっている為割れた場合、代理店等の流通在庫がある場合を除いて瓦の入手は難しくなっています。また、この瓦は通常のコロニアル屋根塗装と違って塗膜剥離が生じやすく、塗装屋泣かせのやや難しくて手間のかかる仕事です。
モニエル瓦はセメント瓦に着色剤のスラリーが塗られており、その上に耐候性を持たせるためにクリアー塗装が施されています。しかし、自然劣化でクリアー塗膜が剥がれてくるとスラリーが雨水で流され、通常の方法で塗ってしまうと後で塗膜剥離が起きます。
今回は専用塗料の「サン瓦Uトップ」(エースペイント社)を使用しましたが、大事な点は脆弱化したクリアー塗膜とスリラー層を完全に除去する事で、入念な高圧洗浄に加えてナイロンブラシ掛けを行なって落とします。
幸い、今回の瓦の劣化は比較的少ない状況で、専用のシーラーを濡れ色になる迄2回塗りし、水性のカチオン型厚塗りエポキシ樹脂を塗って保護・強化し、専用の2液型のウレタン樹脂塗料を2回塗りして仕上げます。(合計 5回塗り)
塗装作業は吹き付け塗装も可能ですが、隣家に接近していて飛散防止の為刷毛・ローラー塗りとし、塗り残しの内容に時間をかけて丁寧に塗り込みます。かなり時間と手間のかかる作業ですが、品質を維持する為には必須の作業です。
ただし、このメーカーの場合仕上げ材の色が限られており、今回は明るい赤系統のカラーとなりました。近隣のうちの屋根も殆どが同じオレンジ系のモニエル瓦の為、この色を選ぶこととなりました。
施工前

高圧洗浄

ナイロンブラシ掛け

洗浄&ブラシ掛け完了

洋瓦専用シーラーを刷毛塗り(2回)

洋瓦専用シーラーをローラー塗り(2回)

洋瓦専用シーラー2回塗り完了

エクセルガード(水性カチオン型厚塗りエポキシ樹脂)刷毛塗り

エクセルガード(水性カチオン型厚塗りエポキシ樹脂)ローラー塗り

エクセルガード(水性カチオン型厚塗りエポキシ樹脂)塗布完了

専用の2液型のウレタン樹脂塗料 刷毛塗り(2回)

専用の2液型のウレタン樹脂塗料 ローラー塗り(2回)

専用の2液型のウレタン樹脂塗料塗布完了 (施工完了)

専用の2液型のウレタン樹脂塗料塗布完了 (施工完了)
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一軒隣のお客様より紹介して頂いたH様邸の屋根は、セキスイのセメント系の軽量かわらとなっています。
築16年を経過していて瓦の下端には一部に剥離が似られますが、全体的には浮きや脆弱な塗膜はあまり見られず、比較的良好な状態に思われました。
瓦屋根の塗替えはコロニアル屋根とは異なり、凹凸があって重ね(小口)部分が有る為に手間のかかる作業となります。条件が揃えばエアレスによる吹き付けも可能ですが、飛散の可能性が高い為に殆どの場合は刷毛&ローラー塗りとなります。
セメント系瓦塗替えのポイントは脆弱な着色セメントと汚れの除去で、ワイヤーブラシで浮いたり脆弱化している塗膜をケレンし、コケや藻と共に丹念に高圧洗浄を行います。
瓦屋根が十分に乾燥した事を確認し、密着力に優れた2液タイプの弱溶剤系エポキシシーラーを塗布し、吸い込みの有る箇所には重ね塗りを行います。表面が濡れ色になるまでこの工程を繰り返し、シーラ-の乾燥後にはガムテープで基材の剥がれがないかどうかを確認します。剥がれが有る場合には再度シーラーを塗布します。
コロニアル屋根も同様ですがこのケレンと下塗りの工程が特に重要で、塗膜の剥離を防止する為の大切な作業です。
雪止めの錆止めを行い、塩ビゾル鋼板の棟押え板金に専用プライマーを塗布し、屋根と同じコロニアル屋根用の弱溶剤系シリコン樹脂塗料を2回塗りして仕上げます。
セキスイのセメント瓦は小口の刷毛塗りを行い、その後ローラーで全体を塗り込んで行きます。幸いにして今回の屋根は吸い込みも比較的少なく、中塗り・上塗りで塗膜厚が確保されると光沢も良く出てきます。
01 施工前

02 瓦屋根棟押え板金止め釘浮きの打ち直し

03 ケレン作業 デッキブラシ掛け

04 高圧洗浄

05 シーラー塗布

06 シーラー塗布完了

07 雪止めケレン作業

08 雪止め エポキシ錆止め塗布

09 塩ビゾルプライマー塗布 棟押え板金

10 弱溶剤系シリコン樹脂塗料 中塗り 刷毛塗り

11 弱溶剤系シリコン樹脂塗料 中塗り ローラー塗り

12 中塗り完了

13 弱溶剤系シリコン樹脂塗料 上塗り 刷毛塗り

14 雪止め 中塗り・上塗り

15 上塗り

16 上塗り完了

17 施工完了
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今回施工が完了した建物の屋根はセメント瓦ですが、通常のコロニアル屋根とは異なり特別な配慮が必要です。特にコロニアル屋根などとは異なって下地処理の工程が重要で、塗材も今回はセメント瓦専用の塗料を使用しました。
セメント瓦とはモルタルを型に入れて成型した瓦で、表面に顔料を混入したものや全体を着色したもの、ビニール塗料を塗布したものなどがあります。今回の屋根は「モニエル瓦」風のセメント瓦です。
セメント瓦もコロニアル屋根と同様に、年数が経過すると表層が剥離・摩耗してセメントの成分が取れ、その本体の防水性能は低下してゆきます。その為瓦を形成する密度が薄くなり、セメント瓦が水を吸収しないように塗装する必要があります。
今回のセメント瓦は一部の表層が劣化している状況でしたが、塗膜の密着を確実にする為に高圧洗浄機(150~200kgf)でゴミや埃・苔・藻などを除去します。その後ブラシやカップワイヤー(電動工具)で確実に落としますが、凹凸のある瓦はかなりの手間と時間を要する作業となります。
下塗り剤(シーラー)はセメント瓦専用のものを使いますが、ポイントは劣化した瓦を被覆するに十分な量を塗布し、ヌレ感が出るまで塗りこみます(今回は2回塗り)。更にカチオン系の厚膜型エポキシ樹脂を塗布して仕上げます。下塗り剤には指定された塗料を使わないと密着が悪く、塗膜がめくれたりするので注意が必要です。
上塗材は今回溶剤系の専用ウレタン樹脂塗料を2回塗布しましたが、セメント瓦はその形状からローラーを用いるのは困難で、殆どは刷毛を用いて塗装する事になります。
なお、今回は瓦の破損が3ヶ所見られましたが、瓦屋根材商社から急遽部材を取り寄せ交換しました。なお、すでにセメント瓦メーカーでも在庫はなく、たまたまこの商社で在庫があった為調達が出来ました。
施工が完了して竣工検査が無事終了しましたが、大変お褒めのお言葉を頂いた事に苦労も吹き飛び、職人共々大変感謝申し上げます。
① 施工前

② 高圧洗浄

③ ケレン作業

③ セメント瓦要専用シーラー01塗布 2回

④ 専用シーラー02(カチオン系)塗布

⑤ ウレタントップ塗布 1回 (溶剤系)

⑤ ウレタントップ塗布 2回 (溶剤系)

⑥ 施工完了01

⑥ 施工完了02

⑦ 施工完了03

⑧ 施工完了04
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【地元仙台の気候風土・諸事情に適合し、経験豊富で多くの施工実績を持った職人がどんな塗り替えにも対応いたします】
HPより調査・診断のお申し込みを頂き、診断報告書と見積りを提出したお客様よりご成約を頂き、本日、足場の架設に取り掛かりました。
大変に暑い日々が続き、住宅塗替えにはお住いの皆様にご負担をおかけする時期ですが、幸い現在お留守の住宅塗替えの為工事に着手しました。
今回の建物は築12年目のツーバイフォー住宅ですが、屋根は洋瓦風のセメント瓦の屋根です。一見するとモニエル瓦(粘土を用いて焼成したもので洋瓦とも呼ばれている)似ていますが、セメント瓦はモルタルを型に入れて成型した瓦で異なります。
両者の違いは瓦の小口(瓦の下端)にあって、モニエル瓦は切り口がギザギザになっていますが、セメント瓦は平らになっています。
セメント瓦の場合は塗装が摩耗してくると砂特有のざらつき感や苔が生え易くなります。従って高圧洗浄機やブラシを使用して汚れや苔を洗い流し、表面のスリラー層を完全に取り除く事が下地処理のポイントです。
①仮設足場工事 01

②仮設足場工事 02

③セメント瓦屋根 01

④セメント瓦屋根 02
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