築50年以上経過する外壁のパターンは1Fが吹き付けタイル、2Fが吹付けリシン仕上げになっています。過去に改修工事がされてはいますが、どちらもパターンが揃わず美観を損なっています。最近の住宅塗替えではめったに有りませんが、今回は左官仕上げを行った後、新たにパターンを付けて塗装仕上げを行う事となりました。
綺麗なパターンを吹くためには一旦左官仕上げを行、下地を平滑にする必要が有ります。左官仕上げはプライマーを塗布して金鏝で粗仕上げの後仕上げを行い、外壁の他軒天、破風、玄関廻りの壁範囲を仕上げします。
2日間の乾燥期間をおいた後、シーラーを塗布してエアレスでベース吹きを行います。ベース吹きが乾燥したことを確認し、玉吹きを行い、半乾きの状態でローラーでヘッドカットを行います。このパターンが吹付けタイルと呼ばれる仕上げですが、これにはパターンの大きさや均一な模様を付けるための高度な技術と経験を要します。
特に、近年の外壁塗装は一部刷毛塗りで殆どがローラー塗り仕上げのため、玉吹きが出来る熟練した職人が少なくなっているのです。また、吹付けの場合は近所の家や車へ飛散する恐れが有り、徹底した養生が必要になり同時に足場材の養生も必須です。
今回は、施主様のご要望に応じてやや小さめのパターンで仕上げましたが、施工後はパターンも揃っていて仕上がりも良く、3部艶有り仕上げも落ち着いている風合いで評価を頂きました。

プライマー塗布

左官 金鏝粗仕上げ

左官 金鏝仕上げ

左官仕上げ完了

シーラーを塗布後にベース吹き

ベース吹き完了

玉吹き (吹き付けタイルパターン仕上げ)

玉吹き完了

中塗り・上塗り完了 (パーフェクトトップ)

施工完了
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ネットよりお申込みの有ったお客様の建物調査を行いました。築30年のコロニアル屋根は14年前に1回塗替えをされていますが、実際屋根に上がって調査を行ってみると予想外の劣化が確認されました。
屋根上に上がって見るとフカフカした感触が有り、野地板や垂木に損傷が有ると思われます。特に北側は劣化が激しく、冬期間の積雪によるコロニアルの劣化が顕著でした。屋根以外にも、木製の破風板や軒天のボードも雨水による劣化が見られ、部分補修なしでは塗装できません。コロニアル屋根は宮城県が北限と言われていますが、仙台市内では2/3位の住宅はこの工法になっています。
コロニアル屋根はひび割れや北面軒先の凍害による破壊が見られ、とても塗り替えで対応できる状況ではない事を説明させて頂きました。改修の工法としては張替え又はガルバリュウム鋼板によるカバー工法が上げられますが、施主様がこの先何年お住まいになるかによって難しい選択になります。
また、カバー工法を選択した場合、そのまま防水シートを貼って被せるわけにも行かず、t=11.0mmの構造用合板を張ってからの被せ工法となります。加えて、傷んだ木製の破風板を鉄板巻きとし、傷んで勾配不良が見られる軒樋・縦樋も全面交換が望ましいと思われます。今後提案書を作成し、施主様にご説明をさせて頂きます。
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♯コロニアル屋根 ♯カバー工法 ♯破風鉄板巻き
木造住宅のモルタル吹付けタイル又はリシン面のひび割れですが、ラスモルタル塗りのためRC外壁の様にエポキシ樹脂注入はできません。補修方法はひび割れの幅によりますが、補修材としては一般的に微細なひび割れの場合水性の微弾性フィーラー刷り込みが行われます。
一般の方がホームセンターで買ってきたシリコンシールで埋めているケースが良く見られますが、実はこれが塗装屋泣かせの問題有りの補修方法なのです。価格の易いシリコン樹脂シールは後でミミズ腫れの様に塗膜がブリードしてしまいます。
ブリード現象とは、外壁のひび割れ(クラック)を補修する際に使うシーリング(コーキング)剤に含まれる可塑剤が表面に出て行き塗料と反応して変色する現象です。外壁にグレーで塗ったようなミミズ跡のような症状がブリードです。しかも、密着力の強いシリコンは撤去が困難で、おまけにその上に塗料が載りにくいう特性が有ります。
今回は、築50年以上経過する物件のため、ひび割れ巾が0.5mm~2.0mm程有り、エポキシ系注入剤の高粘度タイプをゴムヘラ刷り込みにて対応しました。なお、ひび割れの幅により中粘度と高粘度タイプの使い分けも必要です。このタイプの注入剤はシール材のようなブリードもなく、痩せることもないので仕上げがより綺麗になり強度も向上します。

施工前

施工前

施工前

エポキシ樹脂刷込み

施工完了

施工完了

施工完了
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