当初、施主様は屋根全体のカバー工法も検討されていましたが、基本的に波型スレート屋根の場合にはカバー工法での対応はできません。その為、屋根材全体を撤去して金属屋根に張り替えるか、又は屋根を補修して塗り替えるかの選択となります。この波型スレート屋根は既存の屋根に被せたカバー工法の屋根でした。
屋根の張替えの場合にはスレート屋根の撤去とその処分費が加わるため、カバー工法の2倍近くの費用を伴い工期も長くなります。その為、今回は浮いた釘を打ち直して棟押さえのジョイントシールを打替えて塗り替える事になりました。
長年風雨にさらされた屋根全体の半分程の釘は浮いており、250本ほどをより長いスクリュービスに打替え、念の為残りの釘は全て叩き込んで抑えておきます。垂木に打ち込んだφ4.0☓13.0cmの釘はφ4.0☓15.0cmのスクリュービスに打ち替えて強化します。
棟押さえのジョイント部のシールは破断しているのでブリッジ工法で打替え、外壁との取合いの水切り箇所も入念にシール処理を行います。幸い屋根材自体にはほとんど亀裂や欠損は見られませんでしたが、母材自体は劣化してもろくなっており、歩いた時などに割れやすいので注意が必要です。
高圧洗浄で藻や脆弱な塗膜を入念に除去し、エポキシ系の強化シーラーで下塗りしてスレート屋根を保護強化しします。塗膜の剥がれが多いため下塗り材の吸い込みも激しく、濡れ色になるように全体を2回塗って仕上げます。スレート屋根(コロニアル)の場合はこの工程が特に重要で、下塗りが不適切な場合には塗膜剥がれに直結します。
仕上げは2液型のフッ素樹脂塗料を2回塗りして作業は完了します。

施工前

施工前

施工前 釘が浮いて棟押さえのシール材が切れています。

スクリュービスへの打替え

釘 φ4.0mm☓13.0cm ⇒ スクリュービスφ4.0mm☓15.0cm (パッキン付き)

ビス打替え完了&シール打ち替え完了(ブリッジ工法)

外壁取合いの水切り箇所をシール処理

高圧洗浄で藻・脆弱な塗膜等を除去

雪止めの錆止め

下塗り完了

中塗り・上塗り完了 (弱溶剤系フッ素樹脂塗料)

上塗り完了
関連サイト「住宅塗替え塗装ドットコム」
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